子育ての悩みを解決

ゲームばかりで勉強しない小6!XY理論に基づく効果的な声がけをやさしく解説

長い長い夏休み。家にいる子どもはゲームやテレビばかり。

つい
「宿題は終わったの?」
「少しは勉強もしたらどうなの?」
「いつもゲームばっかりなんだから!!」
と言ってしまうことって、ありますよね。

この記事で、子どもがゲームばかりでイライラしてしまうという怒りんぼかーさん(通称:オコママ)と一緒に、思春期の男の子が母親の言葉に自然と耳を傾けるようになったり、勉強を自分からやるようになったりする魔法の関わり方を探っていきましょう。

■このページの内容は■

「勉強しなさい!」と言っているのに聞かないんです!

オコママ
オコママ
小6の息子がいます。夏休みとはいえ、朝は遅くまでベッドの中。起きてきたかと思ったらゲーム。お昼を食べたらテレビ・・・。もういい加減にして欲しいんです。
「勉強しなさい!」と言ってもカラ返事ばかりで聞く耳を持ちません。
やまだともこ
やまだともこ
聞いてもらえないのは悲しいですね・・・。
オコママ
オコママ
もっとやる気を出してほしいんです!自分の将来のためなんだから!!
やまだともこ
やまだともこ
そうですよね。自分から勉強に取り組んでくれたらうれしいですよね。

ゲームばかりをしていて、勉強をしない小学生にはどんな声を掛けると効果的なのでしょうか。

ゲームばかりの小学生への効果的な声がけをマクレガーのXY理論から考察してみましょう

アメリカの経営学者マクレガーの「XY理論」を知っていますか?

これは『企業の人間的側面』という本の中に登場する理論で、この著書の中では権限行使と命令統制による経営手法X理論として批判し、統合と自己統制による経営、つまりY理論が、将来の良い経営手法となると主張しています。

オコママ
オコママ
難しいです。
やまだともこ
やまだともこ
そうですよね。ではまずは・・・

「北風と太陽」の話を思い出してみてください。

有名なイソップ童話「北風と太陽」の話を思い出してみてください。
北風は旅人のコートを力づくで脱がそうとして失敗しました。一方、太陽は旅人のコートを必要ないと思わせたことで脱がせることに成功しました。

オコママ
オコママ
それは寓話ですよね?
やまだともこ
やまだともこ
確かにそうですね。やはりここから、行動学に基づく理論で説明していきましょう。

アメリカの経営学者マクレガーの「XY理論」では、相手に対してネガティブな認知(X理論)を持つか、ポジティブな認知(Y理論)を持つかで言葉の掛け方も相手の行動が変わるという理論です。

X理論とは

「人間は本来なまけたがる生き物で、責任をとりたがらず、放っておくと仕事をしなくなる」

こんなイメージを持ちながら相手に関わることを「X理論」と呼んでいます。

このイメージを相手に持っている場合、規律を作ろうとしたり強制や命令をして相手を動かそうとします。
これは、旅人に対して力ずくでコートを脱がそうとした北風のやり方と言えます。

やまだともこ
やまだともこ
つまり、勉強に対して置き換えると、「この子は勉強が嫌いなはずだ」と決めつけて、「ゲームをやめなさい!」と禁止したり「勉強しなさい!」と命令をする関わり方が「X理論」と言えます。

Y理論とは

「人間は本来進んで働きたがる生き物で、自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をする」

こんなイメージを持ちながら人に関わることを「Y理論」と呼んでいます。

このイメージを持っている場合、問題解決の喜びや目標への達成感を感じさせながら相手の行動を促します。
これは、旅人を暖かく照らし続け、自分にはコートは必要ないと思わせることをした太陽のやり方と言えます。

やまだともこ
やまだともこ
つまり、勉強に対して置き換えると「勉強の意味を見出して自分から行動できるようになれば継続して勉強をし続けるだろう。」と信じて関わることが「Y理論」ですね。

それぞれの関わり方を続けていると

X理論での関わり方は「アメとムチ」と表現され、行動を強制する代わりに、報酬を用意したり人の行動を促す方法で、これを続けることで相手の自己肯定感を低くさせると言われています。

Y理論の関わり方は「機会を与える」と表現され、魅力のある目標と責任を与えて人の行動を促す方法で、これを続けることで相手の自己肯定感を高くさせると言われています。

オコママ
オコママ
私の関わり方は息子の自己肯定感を下げているんですね・・・。
やまだともこ
やまだともこ
もちろん勉強以外についての関わりもありますから、その影響だけしかないわけはないのですが。
親子の関係性をよくするためにも声の掛け方を変えていけたらいいですよね。
オコママ
オコママ
どうしたらいいんですか?目標と責任を与える、と言われても・・・
やまだともこ
やまだともこ
そうですね。具体的な方法を知りたいですよね。

勉強に対する「やる気」のメカニズムとは

ここから少し、やる気のメカニズムに対しての話をしましょう。

勉強に対してやる気を出してほしい場合を考えてみたとき、私たちの考える順番は

  1. やる気が出る
  2. やるようになる
  3. 続ける習慣がつく

と、なりがちです。

だから「やる気を出させるために何をしたらいいのか。」と考えてしまうのが自然な思考の流れなのです。

ただ、考えてみてください。このときの「やる気」とはどんなイメージでしょうか?

勉強に対して「やる気を出している」という状態をイラストで描くと、例えば「ハチマキを締めてメラメラ燃えている」ようなイメージだったりしませんか?

こうしてほしいような気持ちはわかりますが、はっきり言ってこんな状態を続けることは難しいですよね。

実は、勉強に対してのやる気、つまり継続的なやる気を持たせるメカニズムを考えたときの順番は

  1. 前向きな気持ちではじめる
  2. 成長や変化を感じる
  3. やる気が持続する

なのです。

オコママ
オコママ
だからその、前向きな気持ちで始めさせるのができないんですー!(TーT)
やまだともこ
やまだともこ
そうですよね。だからつい「やりなさい」と言ってしまう気持ち、とてもよくわかります。

勉強を前向きな気持ちで始めさせる方法

では、勉強を前向きな気持ちで始めるにはどうしたらよいのでしょうか。

勉強に対する子どものやる気を起こさせるにはいろいろな方法がありますが、特にゲームに対して楽しみを感じている場合はそれを利用する手が有効です。だから、

ゲームをやりたいのなら、ゲームをやらせましょう!

例えば
「ゲームを気持ちよく始めるために、今日の分の宿題を終わらせようよ!」
と、促してみるのはいかがでしょうか。

他にも
「どんな方法なら、前向きにやれるかな?」
と訊いてみて
「じゃー、それ、やっちゃおうよ!!」
と声を掛けるのもいいかもしれません。

その質問への返答に対して
「そんなこと言いながら、いつもやらないじゃない!」
という言葉はNGですよ。

オコママ
オコママ
あ・・・・。言っちゃってるかも。
やまだともこ
やまだともこ
子どもの中にも「勉強はしておいてほうがいい」という気持ちはあるものです。だから、まずはその気持ちを信じましょう。
それを強制したり、その気持ちに対してネガティブにイヤミを言ったりするから、反発が生まれるのです。
これが先ほどのX理論(北風の関わり方)ですね。
オコママ
オコママ
それを言っても勉強しない場合はどうしたらよいのでしょうか?
やまだともこ
やまだともこ
一度だけの声掛けでうまくいくことや、そのあとずっと良い状態が続くことを期待するのはやめましょう。
太陽が旅人を照らし続けたように、長い目で関わっていくことが大切です。
気持ちのよいコミュニケーションを続けていくからこそ、お互いに「話を聴こう」と思える関係性になるのです。

人間関係改善のバイブルと呼ばれる「人を動かす」の著書、デール・カーネギーも

人を動かす秘訣はこの世にたったひとつしかない。
即ち、自ら動きたくなる気持ちを起こさせること。

と言っています。

まずは、前向きに始められる声掛けを実践していきましょう。

そして、その行動によって「成長した」と感じさせるためには、「さすがだね。」など、「できた」と思えるような声がけをすると効果的です。
やり遂げるかどうかよりも、まずはその行動を起こしたことに対して注目することが大切です。

まとめ

ゲームばかりで勉強をしない子に対しての効果的なひとことは

  • 「ゲームを気持ちよく始めるために、今日の分の宿題をやっちゃおうよ!」
  • 「どんな方法なら、前向きにやれるかな?」

です。

大人が行動を変えなければ変化は起こりません。

大人が行動を起こすから、子どもが変化するのです。

小さなことからやってみてください。

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やまだともこ(元・怒りんぼかーさん)
高3長女(N高)・高1長男(N高)・中2次女(公立中)の3人の子育て中。 自身が子育てにイライラした経験から、子どもを自立に導き、子どもと信頼・尊敬しあう関係を築きながら人生を楽しむママを増やす神親ナビゲーターとして、ママたちが子育てや人生をもっと楽しめるようになる講座をZoom(オンライン)で日々開催。 子育ての悩みを解決する読者5,300人超のメルマガも発行中。 →TVで紹介された!子どもが自分から宿題をするようになる7つの方法とは